株式会社ジーズコンサルティングでは定期的にWEBセミナーを開催しております。
セミナー実施に伴い、参加くださった人事採用担当の皆様への質問や終了後のアンケートにご協力をいただいております。
本記事では人事担当者様のリアルな声をまとめ、独自データとしてお届けいたします。

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中崎俊介
株式会社ジーズコンサルティングの中崎と申します。
2回に渡って、人事部と社員間とで生じる<ズレ>にフォーカスを充ててお話させていただきます。
本日は後編をお届けします。

こんにちは。ジーズコンサルティングの中崎です。

前回は「ペルソナ」の浸透度と現場のリアルな声をお届けしました。
今回は、面接する人によって学生の評価が変わるカラクリを解いていきます。

なぜ、面接シートを活用しているのに評価が変わってしまうのか?

その理由は大きく分けて2つ考えられます。

1つ目はペルソナの乖離です。

そもそも人によって求める人物がバラバラですと、評価時に面接官が注視するポイントは勿論、異なってきます。
つまり、「会社が求める人物像」「部署が求める人物」「個人が求める人物像」の交通整理できておらず、混在していることが一因といえます。

2つ目は求める人物像が同じでも言語解釈が違うということです。

面接評価の項目として選定される機会が多い「積極性」「主体性」「コミュニケーション力」は言葉は同じでも人によって解釈は異なる場合があります。

分かり易く解説するために1つ例を挙げたいと思います。

(例)「積極性」を判断する場合 
Aパターン:決定事項を先陣切って行動していく人を「積極的な人」と捉える 
Bパターン:情報のアンテナを張り、まだ実践されていないことを見つけ、行動する人を「積極的な人」と捉える

恐らくAで解釈する方とBで解釈する方が出てくるのですが、どちらも正解で間違いではありません。 

重要なのは、会社としてAとBどちらを「積極性」を判断するための基準とするのか、認識を統一することです。
言葉のニュアンスを揃えるのは非常に難しいことですが、採用に関わりうる社員全員が把握する必要があります。

以上のことから既にお気付きだと思いますが、一個人でさえ複数の解釈パターンを想定することは容易なのです。
採用に関わる社員が増えれば増えるほど解釈も十人十色ですから、言語認識の統一を図らないと一貫性の無い採用活動になってしまいます。

そこでこれらを課題点を解決できるのが、いわゆる面接評価シートとコミュニケーションマップなのですが、前編の図④を見ていただいた通り、両方活用していると回答した企業は僅か8%となっています。

最後になりますが、採用を実施するにあたり、第一に着手すべきは人事側の求める人物ではなく、会社の求める人物像を定め、言語化し、選考プロセスにしっかりと落とし込み、選考に関わる方々に共通見解を持ってもらうことです。

ここを定めたうえで、ターゲット人材を獲得できる母集団形成手法を検討するというのが、新卒採用をするスタートになります。

私の所感ではありますが、昨今ではオンライン採用・働き方の多様化等々「働く」ということを人も企業も見つめ直す時期に突入したと感じています。改めて自社の採用をゼロから構築し直しましょう。

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